クマが里に降りてくることで、人間に襲うなどの被害が増えています。
登山やキャンプなどはもちろん日常生活でも住んでるエリアによっては、クマとの遭遇の可能性は０ではありません。
クマと出会ってしまった時に、クマ避けスプレーは本当に有効なのでしょうか？
また、使い方を誤ると人体にも危険がおよぶ威力があります。使い方やクマの種類別に使用すべきスプレーの基準を解説します。
クマ避けスプレーとは？
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クマ避けスプレーは、護身用の催涙スプレーの一種です。クマの顔面に噴射することで、逃げるための時間をつくることができます。スプレーの主成分には唐辛子エキスが使用されており、皮膚や粘膜にとても強い刺激を与えることができます。
熊スプレーで助かった
熊スプレーはしっかり使うことで非常に有効な対策となります。
クマ避けスプレーをクマに対して使用することは、大きな効果が期待できます。実際にクマと遭遇して、クマ避けスプレーを使って助かったという事例がたくさんあります。
なお環境省自然環境局も入山者に対して、クマ避けスプレーの携帯を推奨しています。
事故は明治以降、狩猟事故を含めると3000件近くあるんです。全国の新聞を全部調べました。確実な方法っていうのは、ない。みなそれぞれ違う事故で、これがいいですよ、100%大丈夫ですっていうのは、１つもない。ただ、近年になって熊スプレーが出てきて、助かる確率が高くなっています。最初に日本で使ったのは私です。私と一緒にいたアメリカ人が使っていて、その次に私が輸入して使うようになりました。
出典:NHK
クマ避けスプレーで助からない事例
出典:X
クマは大きい動物でのっそり歩くイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし獲物を見つけた時のクマのスピードは非常に速く、時速60kmにもなると言われています。
上の画像のように、クマ避けスプレーを構えていたとしても助からないこともあります。
しかし例え襲われたとしても、スプレーの効果自体はあるので、躊躇なく使い続けることがおすすめです。
クマ避けスプレーの使い方
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クマの顔面に向けてスプレーを噴射してひるませます。誤射を防止する為にスプレー本体へ安全クリップがついているので、簡単にボタンが押せない仕組みになっています。事前に噴射する方法を確認しておきましょう。
クマ避けスプレーの選び方
クマに対して大きな効果が期待できるクマ避けスプレー。どんなスプレーを選べばいいのかポイント4つを解説します。
✔【クマ避けスプレー】選ぶポイント4つを解説！
- クマの種類
- 成分の強さ
- 噴射距離や噴射時間
- 油性か水性
クマの種類で選ぶ
日本国内にはヒグマとツキノワグマの2種類が生息しています。
- 四国、本州：ツキノワグマが生息
- 北海道：大型のヒグマが生息
購入するスプレーに対象のクマの記載がなければ、成分の強さ（スコヴィル値）を目安にしましょう。
成分の強さで選ぶ
クマ避けスプレーは、商品によってクマに与える刺激の強さが異なります。
日本護身用品協会が唐辛子の辛さを測るスコヴィル値（SHU値）をもとに選ぶスプレーの指標を出しています。
✔スコヴィル値（SHU値）が大きいほど辛味成分が強い
- 【SHU値】20万以下：対象はヒグマ以外の小、中型のクマ
- 【SHU値】20万以上：対象はエゾヒグマ、グリズリー 種、ホッキョクグマ等の大型のクマ
噴射距離や噴射時間で選ぶ
噴射距離や噴射時間は、商品によって異なります。
少しでも離れた距離で使用できる方が安心です。ただし、離れすぎていると命中率がさがるので注意しましょう。噴射時間も長いほうが安心ですが、やみくみに噴射せず狙いをしっかりと定めてください。
油性か水性で選ぶ
スプレーは油性と水性の2種類に分けられます。安全面から考えると水性タイプがオススメです。水性の場合は、水で洗い流しやすいからです。油性の場合は水で洗い流すことが困難で、主に大型のクマ用のスプレーに使用されています。油性のスプレーは、人へ誤射を考えると危険なので取り扱いに注意が必要です。
おすすめのクマ避けスプレー8選
【TMM社】ポリスマグナム16オンス・ファイヤーマスター
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：181,000SHU（スコヴィル値）
・油性or水性：水性
・噴射距離：実効噴射距離6.0m
・噴射時間：約1秒×8回
国内唯一のプロ仕様。県警本部で正式採用されている実績があります。大容量で「山小屋用」として販売されています。キャンプのように拠点を決めて楽しむ人にオススメです。
【TMM社】ポリスマグナム4オンス・ファイヤーマスター
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：181,000SHU（スコヴィル値）
・油性or水性：水性
・噴射距離：実効噴射距離で5.5m
・噴射時間：約0.5秒×4回～5回
国内唯一のプロ仕様。県警本部で正式採用されている実績があります。小型で携帯しやすく「登山・縦走用」として販売されています。ツキノワグマ向けの製品の中でも181,000SHUという強力な成分です。
【UDAP】熊撃退スプレー ホルスター付 （アメリカ森林警備隊採用品）
・対象のクマ：エゾヒグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：3,000,000SHU（スコヴィル値）
・油性or水性：油性
・噴射距離：約9m
・噴射時間：-
瞬時に広範囲へ噴射が可能。ヒグマ用のスプレーなので国内では北海道でのみ使用できます。ツキノワグマに対してはオーバースペックです。
mace（メース） 大型動物・熊撃退スプレー ペッパーベアーメース
・対象のクマ：エゾヒグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：319,000SHU（スコヴィル値）
・油性or水性：油性
・噴射距離：8～10m
・噴射時間：約3秒
国内では北海道のエゾヒグマに対して有効なクマ避けスプレー。20万SHUを超える強力な辛味成分が含まれています。間違ってもツキノワグマに使用しないように注意しましょう。日本語マニュアルがついているので安心して購入できます。
TW-1000 ペッパーマン & トレーニングスプレー ツインパック
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：15,400SHU（ＡＯＡＣインターナショナルによるＳＨＵ数値の試験結果）
・油性or水性：油性
・噴射距離：4～5m
ドイツ警察で採用されているクマ避けスプレー。直線的にクマの顔面を狙うタイプなので周囲への誤射をしづらい仕様になっています。練習用のスプレーがセットになっているので初めてクマよけスプレーを使用する人にオススメです。
ドイツ製 熊よけペッパー 弾道液体ジェット スリムタイプ 【ペッパー マン レディ20ml】
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：15,400SHU（ＡＯＡＣインターナショナルによるＳＨＵ数値の試験結果）
・油性or水性：油性
・噴射距離：2～3m
・噴射時間：約5秒
ドイツ警察で採用されているクマ避けスプレー。噴射ボタンが周囲への誤射をしづらい仕様になっています。熊よけスプレーの中でもコンパクトで持ち運びしやすい大きさです。
ドイツ製・熊よけペッパー 弾道液体ジェット 【ペッパー マン40ml】
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：15,400SHU（ＡＯＡＣインターナショナルによるＳＨＵ数値の試験結果）
・油性or水性：油性
・噴射距離：4～5m
・噴射時間：-
ドイツ警察で採用されているクマ避けスプレー。液体ジェットタイプなので風に強い仕様となっています。「ペッパーマンレディ」と比べて噴射距離が1mほど長くなっています。
ドイツ製・熊よけペッパー 弾道液体ジェット 【ペッパー スタンダード63ml】
・対象のクマ：ツキノワグマ
・辛味成分：オレオレシン・カプシウム（OC）
・成分の強さ：15,400SHU（ＡＯＡＣインターナショナルによるＳＨＵ数値の試験結果）
・油性or水性：油性
・噴射距離：約4～6m
・噴射時間：-
ドイツ警察で採用されているクマ避けスプレー。液体ジェットタイプなので風に強い仕様となっています。「ペッパーマン」と比べて噴射距離が1mほど長くなっています。
クマ避けスプレーを使わないで済むには？
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クマ避けスプレーは使わないで済むことが一番です。
いたずらにクマを傷つける必要はないし、誤射や風向きにより人も被害を受ける可能性があります。
重要！クマの分布図で生息地を確認
クマの生活する落葉広葉樹林の地域は、特に注意しましょう。
広葉樹であるブナ・コナラ・ミズナラのどんぐりをクマは餌としているからです。
クマは音に敏感！クマ避けの鈴でアピール
まとめ
- 分布図でクマの生息地を確認しておく
- 遭遇しないようにクマ避けのスズを身に着ける
- クマ避けスプレーを護身用に持参する
改めて確認したいポイント
スプレーは、クマの種類で選びましょう。
✔クマの種類に合わせてスプレーは選ぶ
- 北海道に生息するヒグマには、強力（スコヴィル値20万以上）なクマ避けスプレーを用意
- 本州・四国に生息するツキワノグマには、スコヴィル値が20万以下のクマ避けスプレーを用意
本州・四国のツキノワグマ用のスプレーをどれにするか悩むならTMM社をオススメします。日本護身用協会唯一の認定品なので安心です。
まずはクマと出会わないように対策したうえでスプレーは緊急時の最終手段として使用しましょう。
登山や山間部でのキャンプを安全に楽しんでください。
