実は食べられる野草20選!身近な野草の昔ながらの味に舌鼓を!
日常でも道路脇に視線を落とせばすぐに目に入る野草、この中には食べられる野草もたくさんあります。
今回の記事はそんな食べられる野草について紹介する内容です。
おいしくて栄養があるものがあふれている時代なので野草を食べることは少なくなっています。
そんなときにこそ山菜や薬草に触れることで出会える素朴な味に舌鼓を打つことは貴重な体験になるはずです。
野草を食べて自給自足‼
日本でも野草は古来から薬用や食用として利用されており、栽培されて店頭にならんでいるものもあります。山中や森林にはそういった野草が群生している場合もあり極端に言えば自給自足も可能なのです。
野草を食べるようなサバイバル体験を無理やりする必要はありませんが、美味と言われるものもありますしキャンプのときにでも思い切って挑戦してみるのはいかかですか?
食べられる野草20選
【1】タンポポ
参照:Instgram
分類:キク科タンポポ属
時期:春(在来種)通年(外来種)
調理方法:サラダ、おひたし、和え物
日本タンポポ(在来種)とセイヨウタンポポ(外来種)がありセイヨウタンポポの葉は多少の苦みがありますが古来、東ヨーロッパなどではサラダにして食していました。
見分け方として総苞片が反り返ってないものが在来種と言われますが外見から判別できない交雑の可能性がある個体も発見されています。
【2】ノビル
参照:Instgram
分類:ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属
時期:通年
調理方法:味噌汁の具、薬味、酒の肴
春の山菜として有名で地下にできる鱗茎を生、もしくはゆがいたあと酢味噌などであじつけして食します。
玉ねぎのような香り、辛味が特徴ですが収穫して時間が経ち過ぎたものは味や香りが変化して食べるのに向きません。
葉が似ているタマスダレは有毒植物なので間違って採取しないようにしましょう。
鱗茎の色が白だとノビル、茶褐色だとタマスダレとなりますので注意しておいてください。
【3】ヨモギ
参照:Instgram
分類:キク科
時期:通年
調理方法:草餅、おひたし、天ぷら
早春につんだ新芽を調理して食べるのが普通で、餅と混ぜて食べることから別名モチグサとも呼ばれます。
ヨモギと間違えて猛毒のトリカブトを誤食することがあるので、自信がない人は手を出さない方が賢明です。
ヨモギは日当たりのよい場所に自生し特有の匂いがあるのが特徴なので、日陰での採取は避けつつ念のため匂いを確認してみましょう。
ちなみにトリカブトは皮膚からも吸収されるので手洗いは必須です。
【4】ツクシ
参照:日本気象協会
分類:シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属
時期:春
調理方法:酢の物、おひたし、煮物
スギナの胞子茎をツクシと呼び、胞子を出す前の10cm前後を食す誰もが知っている春の山菜です。
頭と鞘状の葉を取って茎だけをあく抜き調理します。
一般においしいと言われますが苦みもあるのが特徴です。
チアミナーゼ、アルカロイドを含むため食べ過ぎると体に悪影響を及ぼす場合もあるので注意しましょう。
【5】フキノトウ
参照:Instgram
分類:キク科フキ属
時期:春
調理方法:天ぷら、味噌汁、煮物
山菜の一種であるふきの葉が出る前の蕾の状態を「ふきのとう」と呼び、ほろ苦い味と独特の香りが特徴です。
春の到来を感じさせる味としてファンも多いですが、肝毒性の強いピロリジジンアルカノイドが含まれているため下茹であとのあく抜きが必要となります。
【6】ワラビ
参照:Instgram
分類:シダ植物コバノイシカグマ科
時期:春
調理方法:おひたし、サラダ、かき揚げ、天ぷら
山菜の中でも特にあくが強く、おひたしなどにするには重曹などを使ったあく抜きが必須です。
葉の開いていない若芽を採取します。
生のままで食べるにはかき揚げや天ぷらにすること、あく抜きしていないので苦みがありますが美味と言われます。
ただしあく抜きしないとワラビ中毒の可能性が高くなるので食べ過ぎには注意。
調理なしの生では絶対に食べてはいけません。
【7】オランダガラシ
参照:Wikipedia
分類:アブラナ科
時期:春
調理方法:サラダ、おひたし、和え物、煮物、油炒め
日本ではクレソンという呼び名が一般的です。若い茎や葉が香味野菜としてサラダ、付け合わせに用いられます。
葉が濃ゆい緑色で茎が締まっているものがおいしいとされ、霜にあたって葉が赤黒くなったものは甘味が増しているそうです。
クレソン特有の辛味や風味はワサビの辛味と同じで、さまざまな薬効も認められています。
【8】セイヨウカラシナ
参照:Instagram
分類:アブラナ科アブラナ属
時期:春
調理方法:おひたし、漬物、油炒め
川沿いの土手に自生して黄色い花を咲かせる植物です。
野菜のからし菜として栽培され葉茎は油炒めなどに使われます。
沖縄ではシマナーと呼び、高菜やザーサイはカラシナの変種です。
ぴりっとした刺激と風味が特徴で、種子は和からしの原料になります。
辛味成分であるグルコシノレートを過剰摂取すると体に悪影響を及ぼす可能性もあるので食べ過ぎには注意しましょう。
【9】ウルイ
参照:Instgram
分類:リュウゼツラン科ギボウシ属
時期:春
調理方法:おひたし、天ぷら
ウルイとは湿り気のある山地や草原などに生息するオオバギボウシの若葉のことで、古くから山菜として食べられてきました。
丸まって立つように生える姿は美しく、園芸用として栽培されることもあります。
シャキシャキとした食感でクセがなく食べてみるとおいしいと評判です。
【10】ハコベ
参照:Instgram
分類:ナデシコ科ハコベ属
時期:春
調理方法:天ぷら、おひたし、七草粥
春の七草のひとつハコベラのことです。まだ若い茎葉を茹でて水にさらしておひたしに、生のまま天ぷらにしてもいけます。小鳥の餌にもなる花弁は10枚に見えますが、5枚がそれぞれ根元から分かれているだけです。
花がついた時期の茎葉を干して粉末にし、塩と混ぜると歯槽膿漏を防止する効果が期待できる歯磨き粉になります。
【11】ユキノシタ
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分類:ユキノシタ科ユキノシタ属
時期:春
調理方法:天ぷら、おひたし
脈に沿って模様の入った葉が特徴で、春の山菜として天ぷらなどで食されます。食用だけでなく生薬としても利用され、観賞用として植えられることもありました。
葉の裏面だけにうすく衣をつけた「白雪揚げ」という調理法もあります。
【12】ギシギシ
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分類:タデ科
時期:春
調理方法:和え物、おひたし、塩漬け
鞘に包まれた早春の若芽が山菜として食されています。ジュンサイのような透明なぬめりと独特な食感が特徴です。軽く茹でたあと水にさらして、おひたしなどに調理します。
クセが気になるなら塩漬けやぬかみそ漬けでおいしくいただきましょう。
【13】ミツバ
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分類:セリ科
時期:春~初夏
調理方法:おひたし、和え物、吸い物や鍋、丼物の具
ハウス栽培されたものが、さわやかな香りがする香味野菜として店頭で並んでいます。野生のものは栽培ものと比べてサイズが大きく香りも強いです。
同じ3枚複葉で有毒植物であるキツネノボタンと間違わないよう注意してください。ミツバには香りがあって茎葉に毛がありませんので採取する場合はよく観察した上で実行しましょう。
【14】オオバコ
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分類:オオバコ科オオバコ属
時期:春~夏
調理方法:天ぷら、和え物、サラダ
野原や道端などでまわりに背の高い草がなく、人に踏まれるような場所に自生する雑草といわれるものです。若葉を茹でて水にさらすことで食用に。
種子の外皮にはカロリーが低く満腹感の得られる食物繊維が豊富でダイエット食品の材料としても採用されています。
【15】ドクダミ
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分類:ドクダミ科ドクダミ属
時期:春~夏
調理方法:天ぷら
庭や空き地、道端などの半日日陰に群生し、アルデヒドによる臭さが特徴です。ドクダミの葉は加熱することで匂いが少なくなるため天ぷらなどで食します。
生薬としても有名で葉を乾燥させて使うドクダミ茶は広く知られています。別の使い方として布袋などに入れてお風呂につけると、あせもにも効くそうです。
【16】ハハコグサ
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分類:キク科ハハコグサ属
時期:初夏
調理方法:おひたし、草餅、七草粥
幼苗でロゼッタ部分(背の低い部分)はゴギョウとして七草粥に用いられます。同じく若苗を刻んでもち米に混ぜて草餅にしていましたが、縁起がよくないという理由からヨモギに変わっていったそうです。
葉の裏側の毛を取り除いて軽く茹でればおひたしにできます。
【17】サルトリイバラ
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分類:サルトリイバラ科またはユリ科シオデ属
時期:春、秋
調理方法:おひたし、和え物、炒め物
5月ごろに採取できる若葉をそのまま天ぷらにしたり軽く茹でて水にさらしたあと、おひたしなどにして食べます。秋に赤く熟れた実はそのまま食べたり、焼酎に砂糖と共に漬け込んで果実酒にすることも可能です。
根茎は乾燥させ薬用として使われてきた過去があります。
【18】キクイモ
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分類:キク科ヒマワリ属
時期:秋~冬
調理方法:バター焼き、揚げ物、煮物サラダ
地下にある茎の先の大きくなった部分「塊茎(かいけい)」を食します。普通の芋と違ってデンプン質はほとんど含まれません。イヌリンを含む食物繊維が含まれており健康食品としても市販されています。
じゃがいものように調理できるので、いろんな形でおいしくいたただけます。キクイモと似た黄色い花が咲くキクイモモドキという種類がありますが、こちらは塊茎がありません。
【19】セリ
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分類:セリ科
時期:冬~春
調理方法:おひたし、酢味噌和え、七草粥
水田のあぜ道や湿地に見られ春の七草のひとつとして有名です。特有の強い香りと歯触りがあり、冬の野菜として栽培されています。
野生のセリはあくが強いのであく抜きしないと食べるのは難しいです。また肝蛭の感染にも気をつける必要があるためしっかりとした水洗いも大事となります。
【20】ナズナ
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分類:アブラナ科ナズナ属
時期:冬~春
調理方法:おひたし、和え物、七草粥
田畑や道端をはじめ、どこにでも生える草でペンペン草とも呼ばれます。昔からナズナの若苗は春の七草として食されていました。伸び始める前の若苗が食べるのに適しています。
生薬としても各種薬効に優れており薬草として重宝されていました。
毒の入ってる野草もあるので十分注意‼
野草の中には毒をもつ種類もたくさんあります。(写真はトリカブトの花)薬草と呼ばれるものでも用法、用量を間違えると毒になりえるので注意が必要です。
また口に入れなくても皮膚や粘膜から感染する場合もありますので野草を採取するときは手袋が必須です。野草の採取経験が少ない場合は本を見ながら、もしくは便利な図鑑アプリを手に十分注意して挑戦してみてください。
まとめ
食べられる野草の中で主なものを紹介してきました。紹介した以外にもまだまだ食べられる野草は存在していますので、それらを調べながら探してみるのもおもしろいですね。
食べられる野草はほとんどが古来から薬草として使われていたものばかりです。たがが雑草と考えずちょっと見方を変えてみて、生き生きとした野草を採取して食べてみましょう。